インフルエンザ14歳男子、タミフル服用せず飛び降り

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070323-00000301-yom-soci

先週ぐらいのTVで、「タミフルの服用の有無で、異常行動に対する有意な差が見られない」という医師の意見が放送されていた。

この医師の勤務する病院では、タミフルを服用した患者のうち、服用直後に幻覚などの異常行動があった数と、服用をやめてしばらく経った後に異常行動があった数は同程度だという事実から、一概にタミフルを犯人扱いするのは非常に危険だとしていた。


そもそも、番組ではタミフルを服用しなかった患者のことは全く触れていないので、どうやら取材する側の意図を感じるのだが。


マスコミの報道も、厚生省の見解撤回も、症例も反例も一見関係ない事例もすべて含めて統計的に判断すべきなのに、単方向の現象のみ捉えて「危ない危ない」言ってるだけ。


「この時期にタミフル服用しない状態での異常行動が報道されるなんて、どこぞの陰謀か!」なんて言ってる一般人に到っては、救いようが無い。世間を混乱させるだけなので、ちょっと黙っててください。


ちなみに、タミフルは「F.Hoffmann-La Roche Ltd」の製品。
2002年に中外製薬はRoche社に買収され、Rocheグループ傘下となるのだが、そのちょっと前ぐらいからタミフルは販売されていた。
新聞では「Rocheが製造したタミフルを、中外製薬が輸入して国内で販売している」という書き方がされている。


また、タミフルには「タミちゃん」という微妙なキャラクターがある。
現在も使っているようだ。
これは中外の仕事ではなく、Roche時代の広報の仕業なので生暖かく見守ってもらいたいところ。


買収当時、日本国内ではRocheは研究部門が主であったため、中外製薬の方が知名度があった。
よって買収後も、日本国内だけは会社としては「中外製薬」を名乗っている。
事実上の買収にも関わらず、中外のお偉いさんは「戦略的提携」と言っているらしい。
買収した立場にもかかわらず、買収された側の会社を名乗ることに対して、当時Rocheの社員さんの間には微妙な感情があったようだ。