WHSのミラーリング機能

WHSセットアップ完了後、USB HDDなどの追加ディスクを接続すると、直後はWHSの管理下には無く、ドライブレターを割り振ることができて通常のデータドライブとして利用できる。この状態ではWHS特有の機能の恩恵を受けることはできない。

WHS Consoleから追加したディスクを"Add"すると、WHSの管理下に移り、共有フォルダのデータが自動的に書き込まれるようになる。

ディスクに対して"Add"を実行してしまうと、そのディスクにあらかじめ保存されていたデータはすべて消去されるので注意。

OS移行など全く考えられていない仕様だが、やはりマイグレーション的な機能も欲しいよね。XPをファイルサーバに使っている人が、WHSにしたい、っていう場合もあるかもしれないし。


WHSの管理下になったディスクは、いわゆるJBODっぽく使われているようだ。追加した分のディスク容量が、単純にデータディスク全体の容量にプラスされる。
WHSのステータスバーには"Balancing"とか何とか表示しているので、分散書き込みでもしてるのかもしれない。


以上はミラーリングしてない共有フォルダの話。

ミラーリングしている共有フォルダの場合、2つの物理ディスクにサービスレベルで同時に書き込んでいるらしい。

「らしい」と言っているのは、ミラーリングしている状態が、ユーザーレベルで確認できないから。

エクスプローラで覗いて、両方の物理ディスクにちゃんと書き込まれているねっ!なんて確認することはできない。

もっと言うと、たとえば2つの物理ディスクをデータストレージ管理下に置くWHSの場合、ミラーリングしない共有フォルダのデータはどの物理ディスクに書き込まれているか分からないし、3つの物理ディスクを管理下に置く場合、ミラーリングしていてる共有フォルダのデータはどれとどれの物理ディスクに書き込まれている分からない。


ちょっとブラックボックス的な雰囲気。

Home用途にすべてを隠蔽するのではなく、ちょっと進んだ使い方で"Advanced Option"的な機能も欲しいような気がする。


そこで、ミラーリング状態の共有フォルダに適当にデータを書き込んで、USB HDDを引っこ抜いてみた。

いや、そんな乱暴なことは怖くてできないので、シャットダウンした後にUSB HDDを引っこ抜いた。


取り外したUSB HDDを他のPCに接続すると、ミラーリングされていた分の共有フォルダのデータはちゃんと読みこむことができた。

もう一方で、USB HDDの取り外されたWHSを起動すると、ミラーリングされていた共有フォルダはちゃんと中身のデータにアクセスすることができる。


共有フォルダレベルのミラーリングは、パフォーマンスこそ悪いだろうが、ミラーリングする2つのディスクは容量が違っていても全容量をデータ領域に使うことができるし、空き容量をうまいこと使いまわしてくれるので、Home Serverとしては十分信頼性があり、合理的だと思う。


その後、取り外していたUSB HDDをWHSに接続してみると、WHS Consoleの表示が"Missing"から"Healthy"に変わった。

データドライブの"DE"フォルダの構造がさっきと違うような気がしないでも無いが(GUIDが名前のフォルダだけあったのが、データフォルダが見えている)、共有フォルダ自体に問題はなさそう。