21世紀のAMIGAはどうなっているのか

Classic AMIGAとWinUAEしか使ったことの無い男が、その間のAmiga情勢を調べてみただけなので、間違っている箇所があると思います。

21世紀のAMIGAは、どうなっていたのか。

ハードウェア

まずはハードウェア事情。

主にこの辺を参考。
http://www.phoenix-c.or.jp/~olfa/hardware/29_amiga_now.html

Classic Amiga

m68kなA1200、A4000もまだ売ってないわけでもない。Software Hutとか。A1200はタワー。A4000のケースはいわゆる当時のA4000Tとは異なる。
ノスタルジーな使い方にはこれで十分。
現実的なパフォーマンスを得るには、PowerPCアクセラレータや、スロット拡張カードが必要だ。

実際、洒落で買ってしまえるような値段なのが怖ろしい。

Pegasos

特にAmiga専用というわけでは無いのだが、結果的にClassic Amiga + PPCアクセラレータという、制約の多い、古い設計のハードウェアをリプレースする。PPCを搭載したmicroATXマザーボード
主にLinuxとMorphOSがターゲット。

AmigaOne

AMIGAブランドによる、PPC搭載新ハードウェア。

PegasosもAmigaOneも、PPCだけ載っているので、m68kネイティブなアプリを動かすにはエミュレータを必要とする。

OS

続いてOS事情
Aminetのページ右上を見ると、アイコンがいくつか並んでいる。どのアーキテクチャで動作するか示したものだ。

AMIGA社における次期OSの開発が停滞している間、コミュニティやサードパーティによる動きが活発化したが、皮肉にも派生を多く生み出し、混乱を招く結果になってしまった。

OS事情に関しては、この辺を参考。
http://journal.mycom.co.jp/cgi-bin/print?id=19005
http://nbefore.hp.infoseek.co.jp/

WarpUp

m68kネイティブなAmiga OS3.5において、PPCアクセラレータを利用してPPCネイティブなソフトウェアを動作させるためのカーネル。
PPCアクセラレータの開発元のHaage&Partner社が開発。

http://www.haage-partner.de/com/storm/wu_e.htm

PowerUp

m68kネイティブなAmiga OS3.5において、PPCアクセラレータを利用してPPCネイティブなソフトウェアを動作させるためのカーネル。
こちらもPPCアクセラレータの開発元のPhase5社が開発。
ここの開発チームが後にMorphOSの開発に携わる。

http://powerup.amigaworld.de/index.php?lang=en

MorphOS

コミュニティが作った、PPCネイティブなAmiga OS。基本的にはPegasosが対象プラットフォーム。
PowerPCアクセラレータを搭載したClassic AMIGAでも動作。

http://www.morphos.de/

AROS

x86ネイティブな、Amiga OS3.x互換APIなOS。一応、再コンパイルでアプリは動く、というところをゴールとしているらしい。
Live CDのブートイメージが配布されているので、取っ掛かりは悪くなさそう。
だがデバイスサポートは期待できない。

VMWareで起動したところまでは確認。Workbenchはなんとなく洗練された感じ。フォルダ構成はm68kなAmiga OSと全く同じ。
ただしVMWare上ではマウスポインタの追従性が著しく悪いので、Live CD起動で試してみるつもり。

http://aros.sourceforge.net/

Amiga OS4.0

PPCネイティブな、最新Amiga OS。AmigaOneが対象プラットフォーム。

http://www.amiga.com/

エミュレータ

そしてエミュレータ

Amithlon

LinuxベースのLive CDなエミュレータ
サポートするハードウェアが少ないので、動けばラッキー。パフォーマンスは良さそう。

AmigaOSXL

QNXというOSをベースにしたエミュレータ

AmithlonとAmigaOSXLは最近は動きが無い。kickstart ROMが必要なので、ライセンスの関係で開発中止になってしまったようだ。

UAE/WinUAE/E-UAE

m68k Classic Amigaエミュレータ
UAEはDOS上で動作。
UAEをベースに、WinUAEはWindowsが対象
E-UAEはWindows以外の様々なOSが対象。LinuxMac OS X、AmigaOS、BeOSなど。「AmigaOS上で動く、Amiga Emurator」とは変な話だが、PPCネイティブなAmigaOS上で、m68kなAmigaソフトウェアを動かす環境と思えばよい。

特にWinUAEで顕著なのだが、エミュレータの利点は、仮想デバイスの抽象化によって、デバイスサポートに留意する必要がほとんどないということ。
ハードディスクは、ディスクイメージではなく、Windows上からファイル単体として読み書きできる。
サウンドサポートも、物理的なサウンドカード、チップに全く依存しない。
ビデオサポートも同様。ウィンドウモードでもきちんと動く。